Singapore - 2007

シンガポールで今年2度目となるK-SprayイベントがMTVアジアの年末の祭典で行われ、Sixten(スウェーデン)とMethamphibian(アメリカ)が登場、満員の観客の前でその腕前を披露しました。この2人のアーティストの才能には様々なテクニックを駆使したものがあり、その作品は対極のダークスタイルが特徴的です。背景をゴールド、アーミーグリーン、ブラック、ブラッドレッドを使って描き、その背景全てをテレビン油で覆ったあと、Sixtenは至極丁寧に彼のステンシルを描きはじめ、最後に白いうさぎを描いてその作品を完成させました。Sixtenの類まれなる熟達ぶりはきめ細かなエッチングをステンシルするところからはじまり、ビビッドなるブルー調にさらにブラッドレッドを加え、“Silly Wabbit, Trix are for Kids”を完璧に仕上げたのでした。

ここ10年以上はライブアートイベントに参加していなかったMethamphibianは、スニーカーをキャンバスにするという画期的な世界を発信したデザイナーらしく、滅多に見ることが出来ないその特異な才能を如何なく発揮しました。慎重に使用する色を選んだMethamphibianはショックグリーンをベースとした背景の上にハンドスクリーンを駆使して女性の顔を描きました。計算し尽くされた作品はまずショックグリーンの背景にブラックのペイントを施したところからはじまり、それからスクリーンプリントのイメージ、そのトーン、そして幾度かの微修正で作品は描かれ続け、最後は無頓着な女性がじっとこちらを見つめるという見事なものに仕上がったのでした。

K-Sprayは今後も献身的にアーティストたちの作品を発信し続けるものであり、今回の2人のアーティストをご紹介できたことは光栄の至りです。